展覧会

秋季特別展「盆栽につもる雪―「鉢木」物語の世界」

期間:平成27年10月10日(土)~12月2日(水) 
場所:企画展示室 

 

 

 中世に端を発する謡曲「鉢木」。上野国佐野(現・群馬県高崎市)を舞台とするこの物語は、ある雪の夜、旅の僧侶を装った鎌倉幕府五代執権・北条時頼のため、清貧の老武士・佐野源左衛門常世が、焚き木の代わりにしようと、秘蔵する鉢の木の枝を切り落とす名シーンで知られています。また、常世が見せた幕府への忠義心は、「いざ鎌倉」の語源ともなりました。
 「鉢木」は、江戸時代から現代に至るまで、多くの絵や物語にされて受け継がれてきました。零落した生活にわずかに残された鉢の木を前に、なたを振るい、枝を落とそうとする〝決定的瞬間〞を中心に、鉢木物語の名シーンは人の心に刻みつけられ、やがては本来の物語を離れた新たなイメージをも作り上げていきます。
 本展は、盆栽(鉢の木)をめぐって繰り広げられたこの物語の多彩なイメージを、能絵や歌舞伎を描いた浮世絵版画をはじめ、版本挿絵や衣装紋様、近現代の絵本まで、さまざまな時代とメディアを通してご紹介するものです。
 一つの物語世界が共有され、新たなイメージが生み出されていく、日本の物語文化のダイナミックな展開を、盆栽が主要な役回りを受け持つ「鉢木」物語をめぐって見ていきます。

―――能楽から絵本まで、語り継がれた“決定的瞬間”

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